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【夏の後のお肌対策】
女性にとって美しい肌は永遠のあこがれ。ところが、春から夏にかけて紫外線でダメージを受けた上、秋からは空気の乾燥等、皮膚はとても残酷な環境にさらされています。
『秋になって肌荒れが目立ち始めましたがどうしてでしょうか?』
紫外線を浴びつづけた事によるダメージが原因 春から夏にかけて強い紫外線にさらされた結果、皮膚が痛んだと考えられます。紫外線が皮膚に悪影響を及ぼす事は広く知られていますが、夏場、日焼け対策をとられた女性も多いでしょう。紫外線は夏に一番強いと考えられていますが、実はもっとも強いのは5月で、春から紫外線の皮膚のダメージは始まっているのです。また、曇りの日にもかなりの紫外線を浴びており、ちょっと油断が蓄積して、皮膚へ悪影響を及ぼします。紫外線による皮膚のダメージには急性の障害と慢性の障害の2種類があります。急性の障害とは、「紫外線B波(中波長)」によって赤くなったり(サンバーン)、「紫外線A波(長波長)」と紫外線B波によって黒くなる(サンタン)、いわゆる日焼けのこと。慢性の障害とは、長期紫外線を浴びる事によって起こるもので、皮膚の表皮細胞や色素細胞、真皮の血管系などが損傷を受けた結果、シミやそばかす、しわ、皮膚のたるみなどが生じたり、また、皮膚ガンが誘発される事もあります。 |
『一度ダメージを受けた肌って回復できるのでしょうか?』
慢性の皮膚のダメージは自然に回復しません 急性の紫外線による皮膚の障害は時間と共に回復しますが、繰り返して強い刺激を浴びたり、長時間、紫外線に当たって生じた慢性の皮膚のダメージ(シミ、しわなど)は残念ながら自然に回復しません。紫外線は皮膚の老化を進めるため、体の老化現象を止める特効薬がないのと同様、一度生じると回復は難しいのです。特に40歳を過ぎるとこれらのダメージが目立つようになります。 とはいえ最近は美容皮膚科学の観点から、次のような治療が試みられ、成果をあげています。 ●シミの一種、肝班にはトラネキサム酸の内服が有効な事が多い ●肝班のシミ、そばかすにはルビーレーザー(レーザーで色素を飛ばす方法)がかなり有効です ●シミ、小じわにはビタミンAの誘導体の外用が実験的に有効な経過を認めている ●しわのある部分の真皮にコラーゲン(皮膚を構造する繊維のひとつ)を注入する ●老化した皮膚を薬によってはがし、綺麗な皮膚を出す(ケミカルピーリング) |
『肌荒れなどのトラブルに効く薬はないのですか?』
角質層の水分を補う保湿剤が有効です 肌荒れとは皮膚の表面にある「角質層」の水分が少なくなって皮膚の表面がひび割れた状態をいいます。角質層は0.02mm程度の薄さで、角質層内部は角質細胞が何層にも積み重なって構成され、そのすき間を埋めるように「角質細胞脂質」で満たされ、皮膚の水分を保つ働きを担っています。 このように角質層には、体内の水分を保持する「水分保持機能」と外界からの刺激を防ぐ「バリア機能」があり、皮膚を守っているのです。 肌荒れが生じた場合、角質層の水分保持機能を補うために「保湿剤」を使う事が効果的です。主な保湿剤の成分は次の通りです。 ●尿素製剤・・・角質層の水分保持力を高める事によって、皮膚のうるおいを与える ●ヘパリン様物質・・・抹消循環を促すとともに、高い吸湿機能があり、皮膚に水分を集め、しっとりとさせる ●角質細胞間脂質類似物質・・・角質層にある角質細胞間脂質と同じ働きがあり、皮膚の張りとみずみずしさを高める 保湿剤には軟膏、クリーム、ローションなど様々な剤型がありますが、効果はほとんど同じですから、もっとも使用感のよいものを選ぶとよいでしょう |
【肌の一般的分類法】
★ 肌の保水力が美肌条件に強い関係がある ★ 肌の水分量は必ずしも皮脂分泌力とは関係がない ことから、下記のように4種類に分けられます ①脂性肌 皮脂分泌力も保水力も大きい②脂性乾燥肌 皮脂分泌力が大きいが保水力が大きくない③乾性肌 皮脂分泌力も保水力も大きくない④ふつう肌 保水力は大きいが、皮脂分泌力は大きくない |
但し、これも季節・年齢、その日の体調などによって微妙に変化します。さまざまな要素を考慮してご自身の肌に合わせたトリートメント化粧品を使い分けることが大切です。
『脂性肌』
皮脂腺からの皮脂分泌力が大きく、肌表面に皮脂が多いが、肌表面が整っている状態の肌状態をいいます。 脂っぽいが、しっとりしている肌です。化粧くずれがしやすく、手入れ不足するとニキビができやすい。 ★ 洗顔 ダブル洗顔する。石けん洗顔を充分にして、よくすすぎます。酵素洗顔料を使用すると効果的です。 皮脂分泌によって肥厚しやすい角質が、タンパク質分解酵素で分解、除去されるからです。 ★整肌・保護 アストリンゼンなどの酸性化粧水で肌を整えます。酸性化粧水は収れん性が高く、皮脂の分泌をおさえて毛孔や肌にひきしめ感を与える効果があります。皮脂分泌のとても多い場合には、ニキビを予防するために殺菌作用や角質軟化効果の大きいニキビ用化粧水が適当です。油分の多い化粧品やクリームタイプのベースメイク料はさけて、ビタミンA,B群を補給するとともに、さっぱりした使用感のある化粧品を使用します。 |
『ふつう肌』
皮膚の代謝が順調で、角質が肥厚せずに表面がしっかりしてやわらかさを保っている肌です。皮脂の分泌力も適当であり、保水力が大きく滑らかにうるおいを持ち良い状態の肌です。 ★洗顔 ソフトな石けん洗顔を行い、メイクをしているときはダブル洗顔を行なう。 ★整肌・保護 秋から冬にかけて皮脂分泌がすくなくなる季節には、脂分の補給するしっとりタイプの化粧品を多めに使う。夏場はとくにクリーム類を控えると良い |
『乾性肌』
脂性肌の逆で、皮脂の分泌が少なく、皮膚表面の保水力も小さい肌状態です。 表面にうるおいが少なく、かさつきやすくて、角質もはがれやすいので傷つきやすく、またかぶれやすい。 ★洗顔 過脂肪石けんなどをよく泡立てて、強く擦り過ぎないように洗う。これらの石けんは過度の脱脂をおさえて、しっかり感を与えるために良質の油分が添加されている。角質剥離をさけるようにソフトな洗顔が必要です。 ★整肌・保護 洗顔後、保湿剤(モイスチュアライザー)を多く含む保湿化粧水や美容液で肌を整える。油分と水分を角質層に与えてうるおいのある肌をつくる効果があるしっとりタイプのクリームを使用する。これは、皮膚表面に油の膜をつくって皮膚を保護するとともに、皮膚表面を滑らかにする作用があります。皮膚の代謝を正常にするビタミンA、B群、Eを含むクリームも効果的である。 ★その他 マッサージを行なうときは、油分の多いタイプのクリームを使用する。 |
『脂性乾燥肌』
皮脂腺からの皮脂分泌力が大きく、肌表面に皮脂が多いが、角質層が乱れていて皮膚の保水力が小さい肌状態である。にきびになりかかっている肌である。 表面にうるおいがすくなく、かさつきやすくて、角質もはがれやすいので傷つきやすく、またかぶれやすい。 ★洗顔 ダブル洗顔をする。石けん洗顔を充分にして、よくすすぐ。酵素洗顔料を使用すると効果的である。皮脂分泌によって肥厚しやすい角質が、タンパク質分解酵素で分解、除去されるからです。 洗顔前にスチームタオルやスチーマーで肌表面に水分を十分に与えて軟らかくすることが大切です。そして過度な角質剥離をさけるようにソフト洗顔が必要である。 ★整肌・保護 洗顔後、保湿剤(モイスチュアライザー)を多く含む保湿化粧水や美容液をたっぷり使用して肌を整える。さっぱりしたタイプのクリームを適度に使用する。皮膚の代謝を正常にするビタミンA、B群、Eを含むクリームも効果的です。 |
『にきびのある肌』
皮脂腺から過剰に皮脂分泌があり、毛孔の入り口が狭くなったために皮脂が皮膚表面に排出されずに毛包内につまった状態の肌である。また、毛包内で細菌が繁殖して炎症(毛包炎)をおこしている状態もニキビという。 皮膚表面の角質が肥厚して、毛孔をふさいだり、保水力が低下しているために肌が硬くなっていることが多い。 ★洗顔 洗顔前にスチームタオルやスチーマーで肌表面に水分を十分に与えて軟らかくすることが大切である。そして過度な洗顔による擦りすぎをさけて、角質剥離をおこさないようにソフトな洗顔が必要です。 石けんをよく泡立ててソフトに洗い、良くすすぐ。酵素洗顔料を使用すると効果的です。肥厚しやすい角質が、タンパク質分解酵素で分解、除去されるからです。 洗顔後もスチームタオルやスチーマーで肌表面も水分を十分与えて軟らかくすることが大切です。 ★整肌・保護 洗顔後、保湿剤(モイスチュアライザー)を多く含む保湿化粧水をたっぷり使用して特に毛孔周りの肌をしっとり軟らかく整える。 殺菌作用や角質軟化作用をもつニキビ専用化粧品を使用するのも効果的です。 |
『シミのある肌』
紫外線の当たりすぎやホルモンバランスの異常で、一部分のメラニン色素細胞が本来の働きよりも異常に活性化したためにできる褐色の肌色むらがシミである。 ★洗顔 石けんをよく泡立ててソフトに洗い、すすぎを十分にする。 ★整肌・保護 美白剤(ビタミンCなど)入った化粧品を使用して、色素の漂白をしたり増加を防ぐ。 |
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